郷土料理のいかなごのくぎ煮

兵庫県赤穂市に住んでいたことがある人が、兵庫の郷土料理との出会いについて感じたことをご紹介しております。

引っ越したばかりの頃は、岡山のすぐ隣なのに方言や風土が大きく違うことにとても驚いたのをよく覚えています。

就職先では事務のおばさんが私のことを気に入ってくださり、お家で取れた野菜や、手料理をよく持ってきてくれました。
その中でも一番のお気に入りだったのが「いかなごのくぎ煮」というお料理です。

いかなごはとても細くて小さな魚で、漢字では「玉筋魚」と書きます。
同じ日本でも東や西で呼び方が違うようですが、
兵庫ではいかなごと呼ばれています。
この稚魚を醤油や砂糖などで炊き、佃煮のようにしたものを「いかなごのくぎ煮」と呼んでいます。

事務のおばさんが持ってきてくださったいかなごのくぎ煮が私のくぎ煮デビューとなったわけですが、それはそれは美味しくてすぐに大ファンになりました。

兵庫に来てから、この「いかなごのくぎ煮」との出会いが私に衝撃を与えてくれました。

しかしこれは一年で春にのみ作ることのできるお料理だそうで、いつでも食べられるというものではなく、どの家庭でも春になるとお鍋いっぱいにくぎ煮を作り、食べきれない分は冷凍して、少しずつ食べるのだそうです。

ポイントは生姜をよく効かせることだとおばさんが教えてくれました。
確かに、甘いのにご飯にとてもよく合うのは、生姜が効いているからかなと思います。

春になるといかなごのくぎ煮が今でも食べたくなります。